Sep 16, 2010

3分間ドラッカー【第35回】企業低迷の原因は事業の定義と現実との乖離

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3分間ドラッカー【第35回】企業低迷の原因は事業の定義と現実との乖離

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 「マネジメント、特にこれまで順調だった大企業のマネジメントにとっては、これからは何を行うかが問題になる」(『未来への決断』)

 順風満帆だった大企業が、突然危機に直面し、低迷し、挫折する。だが原因は方法が下手だったからではない。つまりマネジメントに失敗したためではない。大抵は正しく行なっている。実を結ばないことを行なうようになったにすぎない。

 なぜなら、事業の定義としてきたものが、現実にそぐわなくなったためである。

 第一に環境としての市場がある。顧客や競争相手の価値観と行動である。第二に自らの目的、使命がある。第三に自らの強みと弱みがある。

 この3つが、ドラッカーが「事業の定義」と呼ぶものを構成する。 事業の定義のなかには、長く生き続ける強力なものがある。だが、人のつくるものに永遠のものはない。

 事業の定義が陳腐化してきたときの最初の反応は、保身である。現実を直視せず何事も起こっていないかのように振る舞う。次によく見られる対応が、小手先の対策である。こうして気がついたときには惨事となっている。今日の日本の苦悩の最大要因である。

 「事業の定義が陳腐化しつつあることが分かったならば、新たな定義を行い、事業の方針と方法を変えなければならない。自らの行動を、市場の現実と、自らの使命として規定すべきものと、獲得すべき強みに沿ったものにしなければならない」(『未来への決断』)

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事業の定義の陳腐化しつつあることが分かった時に対処できる能力をどのようにして持つか。

新たな定義を行い、事業の方針と方法を変えなければならないというのはその通りだ。だが、その変わる先の対象がないということが悲劇をもたらすということに思いをめぐらせなくてはならない。日本の悲劇はこれにあるのではないかと思うのだ。

では、変わる先の対象を持った状態を作るためにどうするか。新規事業開発の芽を摘まないことである。残念なことに、新規事業は成功確率が低い。だが、ギャンブルと同じで、賭けなければ、リターンはない。また、失敗も含めて、経験を積まなければ、事業開発を成功させるスキルも身につかない。これらの経験を意欲ある者に積ませることが重要である。

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