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3分間ドラッカー【第49回】なぜ一律のコスト削減では業績が改善しないかClipped from: http://diamond.jp/articles/-/1191 |
「企業活動は自然現象ではなく社会現象である。社会現象は正規分布しない」(『創造する経営者』)
新規取引の3分の2は、数人の営業部員が取ってくる。生産の大半は、特定の生産ラインが賄う。イノベーションのほとんどは、数人の研究者が生み出す。問題の大半は特定の場所や特定の社員が起こす。
つまり、業績の90%が10%の活動からもたらされるのに対し、コストの90%は業績を生まない90%の活動から発生する。したがって業績とコストとのあいだには関係がない。
ドラッカーは、コスト管理上の問題は、そもそも活動と予算が、業績への貢献ではなく、作業量に応じて割り当てられているところから生ずるという。
コストは業績ではなく、作業量に比例する。500万円の取引と50万円の取引とでは、作業量はあまり変わらない。10倍はかからない。このようにコストは金額ではなく作業量に比例する。
売れない製品の設計も売れる製品の設計も、作業量は同じである。小口注文の処理は大口注文の処理と同じである。受注、生産管理、包装、保管、出荷、請求、集金のいずれも、作業量はそれほど違わない。
無用なコストが発生してしまうのは、業績に貢献していない活動においてである。「業績をあげている事業は、もともと資金が十分でない。そこへ一律のコスト削減が行われれば業績をあげられなくなる」(『創造する経営者』)
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新規事業は数人のアイデアと志を持った者から生まれる。実は、そのコストはさほど高くない。この程度のコストなのに....と思うことが多々あるというのが、正直な思いである。
しかし、現実はコストの90%以上を占める既存事業が0.x%のコスト削減で苦しんでいる時に、当たるのか、当たらないのかわからないもの(それらは、大多数の人々には「当たるはずのないもの」として映ることがほとんどであるのだが)には金を出すということが許せないという意識にさらされる。
だからといって、新規事業開発にもっと資金を出せ、既存事業とは別の種類のものなのだと、声を上げることだけが能ではないと思う。それはトップマネジメントの役割である。資源配分の問題、特に新規事業に対する資源配分はすぐれてトップマネジメントの問題だからである。
では、新規事業開発に従事している当事者は何をなすべきか。絶対にあきらめないことである。自分の取り組んでいる新規事業開発の可能性、将来性を信じ、なおかつ、厳しい目を以て評価を行いながら、それを訴えていくことである。疑問を投げかけられたら、それは事前リスク評価の機会を与えられたと受け止めて、真摯に応えていくことである。それを積み重ねていった先に、何かが見えてくる。
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